建築資材の値上がりについて

新型コロナウイルスが、建設業界にもたらす影響

アメリカ住宅建築許可件数

 2020年、新型コロナウイルス感染症による影響により、アメリカでは住宅建設が一時期落ち込みましたが、2020年5月のロックダウン解除後から、住宅建築需要が増加し、住宅建築許可件数は前年より高い水準を維持しています。

 

膨大な財政出動と低金利政策が取られた結果、アメリカではリモートワークで自宅にこもるようになった市民が住宅を郊外に新しく購入したり、リフォームを行ったりする流れが進んでいたと言われ、ここ数年、アメリカの住宅建築需要が伸びており、特に2020年後半には例年の水準を大きく上回る需要がみられます。

 

グラフ出典:経済産業省

長期化する資材の値上げ

 

また、2021年の建設業界は原油高による原材料・輸送費の高騰、コンテナ不足と木材原産地の木材不足(ウッドショック)、半導体不足による設備機器の品薄、更に新型コロナウイルスへの感染防止対応と困難な状況が続き、未だ回復の兆しは見えていません。

利益幅が減少し、建設業界のコロナ倒産は数倍増というニュースもあります。

 

 

そんな中で、昨年末に水まわりの設備と建材を製造する大手のメーカーが2022年4月1日から値上げすることを発表しました。

値上げ幅は「18~24%」と過去最大になるそうです。
この会社は2021年9月に「13~18%」の値上げを実施したばかりですが、それ以降も製造コスト等の上昇が続き、値上げせざるを得ない状況のようです。

 

高騰 矢印-1-3

 

「ウッドショック」による木材価格の上昇だけではなく、その他資材や人件費、保管コストなど、全体的に上昇しているのが現状です。

そうすれば当然建築単価が上昇するわけで、住宅の価格が一向に下がらない一因となっています。こうした資材価格高騰による影響がこれから更に現れてくると考えられます。


 

 弊社では数量・納期等を含め各取引業者と協議を重ね、収益不動産の投資効率を可能な限り維持していけるよう、今後もお客様に寄り添いながら努めて参りたいと思います。

何卒、ご理解を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

令和4年4月

 

(一部「経済産業省」記事抜粋)